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- サーマ・スラブのメカニズム
サーマ・スラブTMは、建物の地下部分にヒーターパネルを埋設し、夜間電力を利用して地中に熱を伝えます。すると地中の熱が大きな蓄熱層を形成し、床面を通して24時間の放射(輻射)を続けます。 この放射熱により室内の壁、天井、テーブルなどの固体表面温度が維持されて人体にとって快適な環境を創り出します。ここで重要なことは、「人体を温めるのではなく、周囲を温める」ということです。 |
暖房概念の違いサーマ・スラブTMのしくみを聞いた多くの方からは、 こんなご質問をいただきます。 「身体をあたためない暖房なんて、あたたかいわけがない」 「土をあたためても、熱はどんどん逃げてしまうから、無駄だ」 しかし、「暑さ・寒さを感じるしくみ」と「地中での熱移動のしくみ」を解明した結果、これまで「非常識」だと思われていたことが「常識」になったのです。 こちらのコーナーで正しい温度の概念をご理解ください。より自然な温熱環境を創り出す暖房設備としてのサーマ・スラブTMが、ずっと身近になってきます。 |
「寒いから身体を温めなくちゃ」の非常識
実は人間は、ご飯を食べて発熱する発熱体です。そして、常に外部に熱を発散して、体温を一定に保っています。 |
地面が季節をつくっている!
[気温の変動には様々な要因が複雑に影響し合っていますが、ここではその根幹となる地表温度との関連についてご説明します] |
日本では5月〜8月の日照時間の長い期間は、宇宙への放射熱より太陽熱の吸収の方が大きいため、地表面温度は徐々に上昇していきます。そして二次的に地表面にふれている大気の温度が上昇し、気温の上昇となります。これが夏です。 逆に、11月〜2月は日照時間が短く、宇宙への放射熱が太陽熱の吸収を上回り、地表面温度が徐々に下降していきます。 そして二次的に大気の温度も下降し、寒くなります。これが冬です。 サーマ・スラブは、冬の間、地面を春秋の温度に保つことによって、家中の大気をさわやかなあたたかさに保ちます。 |
「土は冷たくて温度が逃げる」の非常識
地球は約46億年前に数多くの微惑星がぶつかり合って合体し、熱を内部に貯め込んだまま表層部が固まった惑星です。このため中心部には絶対温度6000K程度=約5730℃という非常に高温のコア(核)があり、地中熱というものが存在します。 |
地中での熱移動のしくみを上手に利用 地中蓄熱のメカニズムサーマ・スラブTMのヒーターパネルにより地中に与えられた熱は、地中側と地表側(床面側)の双方に広がります。しかし、地中側に進む熱は、深度2m程度でもともと地球の持つ地熱温度(15〜18℃)とほぼ等しくなり、それ以上はほとんど進まずに地表面近くに熱溜りとしてとどまります。 そして、ためられた熱は温度差の大きい地表側から室内に向かって放射され続けます。(*熱は温度勾配の大きな方=温度差の大きな方へと移動します) |
このように、自然物理の働きによって地中に蓄熱層が形成されることに、今まで誰も気がつきませんでした。この発見が、弊社の特許です。(特許番号3049536号) 誰でも簡単にコストゼロで建物の地下地中部分に巨大な蓄熱層が持てるのです。別の言い方をすれば「暖かい土地の上に家が立つ」ことになります。 |
こうして、サーマ・スラブTMは、冬の間の地面をあたたかく保つことが可能になり、家中の大気をさわやかなぬくもりで満たします。 |